ぬんぬの日記

ASD特性を持つ自分についての考察日記

暗黙のルールがわからないことによる日常の弊害

ASDの特性の一つに「暗黙のルールがわからない」というものがあります。

私はこの特性が仕事だけでなく、日常生活でも気づかないうちにかなりの躓きとなってしまっているのではないかと思いました。今回はその具体的な場面について思い出してみようと思います。

・コンビニでお弁当を温める時

お昼ご飯を買うためにコンビニでお弁当を買って、それをレンジでチンしてもらう時、わずかではありますが待ち時間が発生します。お昼なので後ろでレジ待ちの人もいます。この時に横によけて後ろの人の会計をしてもらったらいいのか(もしそうしたとしてレンチンが終わったらどうすればいいのか、どの辺りで待機していたらいいのか)、それともこのまま普通に待っててもいいのかがいつもわからなくなります。

普通の人から見たら当たり前にできることだと思いますが、私は他にレンチンしてもらっている人の動きを観察してみても、それを自分がやるとしてどう動いたらいいのかでいつも迷ってしまって(暗黙のルールがわからない=他の人をお手本にして覚えることが困難であるため)パニックになってしまうのです。

そのためコンビニでレンチンしてもらうことを極力避けるようになり、未だに私にとって出来ないことの一つとなってしまっています。

・こちらでお待ちくださいと言われた時

さっきの話と少し似ているかもです。何年か前に贈り物を買いに来て、ラッピングをしてもらう時に「この辺りでお待ち下さい。」と言われました。「この辺り」と指し示されたところには椅子なのか何なのかよく分からない四角い箱のようなものがありました。

私は「恐らくこの箱のようなものに座って待っていればいいんじゃないか」とは思っていたのですが、先程述べたようにコンビニでの振る舞い方も分からない人間です。これが正解なのか自信がありませんでした。もしこの箱のようなものが椅子ではなく、オブジェ的なものだったり、もしかしたらもしかすると売り物だったりしたらとてもじゃないけど座れません。

周りから見て「何あの人、変なところに座っている(クスクス)」なんて思われたらどうしよう、と考えてしまって結局ずっと立った状態で待っていました。(この行動の方がよほど恥ずかしく見えるのかもしれませんが)

できればわかりやすく「この椅子に座って待っていてください。」と案内してもらったり、または誰が見ても「これは買い物客が座って待つための椅子」だとわかるデザインの物だったりするといいのにな、と思いました。

・クリーニングのハンガーの使い方がわからない

これはクリーニングのハンガーに限った話ではないですが、使い方の取説の無い世の中の大半の道具についての話です。その中の代表としてクリーニング後の服に付いているハンガーの使い方がわからない話をします。

クリーニングのハンガーはクリーニング店や服の種類によって形状がバラバラで尚且つ一般的?なハンガーと使い方が異なっている場合が多いと感じています。ハンガーの両側が洗濯バサミのような形になっているタイプのものは「洗濯バサミみたいに使えばいいんだな」と分かるのですが、ハンガー自体が一つの大きな洗濯バサミみたいになっているタイプのものはハンガーの首?辺りの部分を曲げるマーク的なものは一応書かれてはいるのですが、曲げようと思っても上手く動かず、これ以上力を入れたら壊れちゃうんじゃないかってくらい力を加えてみてもまだ動かなかったりしました。(結局は力を入れる方向がちょっとずれていたみたいです。)また、フック?のようなひっかけるところがやたらと多いタイプのハンガーも使い方で混乱する率が高いです。

もっと使いやすいデザインにして、できればクリーニング店で統一されていたらいいのに(服を痛めないためかもしれませんが同じクリーニング店でも違う形状のハンガーになっていていつも困惑しています)と思いました。

このハンガー以外にも例えば特殊な形状のパッケージの開け方が分からないとか、ホッチキスの針の詰め替え方が分からないとか、新しい電化製品は取説読まないと無いとまず分からないとか、あまりに日常的に起こるせいで正直言うと思い出そうとしても思い出せない(困りごととして説明できない)ものがたくさんあります。

たぶん普通の人では見ただけでどうやって使えばいいかわかるように作られているのだろうとは思いますが、暗黙のルールがわからない特性を持っていると謎の物体にしか見えない道具もよくあります。

できれば世の中のありとあらゆるものに取説があったらいいのにと思うのですが、それはあまり現実的ではないので真の意味で誰にでも使いやすい(見ただけで使い方がすぐわかる)ものが世の中にたくさん増えてくれたらいいなぁと思います。

暗黙のルールがわからないことでの困りごとはまだ思い起こせばたくさん出てきそうなので思い出したり、新しく発見があったりしたらまた書きます。